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チャージコントローラーの役割とは?
チャージコントローラーは、太陽光パネルとバッテリーの中間に配線され、バッテリーへの充電電圧の制御や過充電の防止、
バッテリーの低電圧時の負荷遮断制御機能や逆流防止などの役割を担っています。
充放電コントローラーともいいます。
また、チャージコントローラーには、充電するだけの「充電コントローラー」、充電・放電を制御する「充放電コントローラー」
また、独立系の照明システムに使用する「充電ライトコントローラー」があります。
*ここでは、独立系の太陽光発電システムに使われる「充放電コントローラー」に関して説明します。
住宅用の太陽光発電システム(系統連係システム)には放電機能はなく、
充電コントローラー・インバーター=「パワーコンディショナー」と呼ばれています。
チャージコントローラーの種類
チャージコントローラーには、PWM 制御方式とMPPT 制御方式の2種類の方式があります。
PWM 制御方式チャージコントローラーとは?
Pulse Width Modulationの略で、パルス制御方式ともいいます。
独立系の太陽光発電システムでは、最も一般的な制御方式のコントローラーで格安で手に入ります。(数千円~2万円程度)
次に説明するMPPT制御のものと価格差がありますので、実験用やソーラー発電初心者の方にはこちらをお勧めします。
MPPT 制御方式チャージコントローラーとは?
Maximum Power Point Tracking)の略で、最大電力点追従制御方式ともいいます。
住宅・産業用の高効率チャージコントローラーとして開発されましたが、高価であり(1万円~数十万円)、
ともするとソーラーパネルよりも高価になってしまいます。
しかし、PWM制御方式に比べ30%、実際の変換効率で計算すると、なんと「97%」という高効率性を誇ります。
予算的に余裕のある方には絶対にお勧めです。
チャージコントローラーの選び方
チャージコントローラーの性能表記は、「A」(アンペア)表示です。
この数字は、チャージコントローラーの最大入力電流値を示しています。
例えば、12Vシステム用の「10A」表示のチャージコントローラーであれば、
12V×10A=120Wのソーラーパネルまで使用できるということになります。(理論値)
同様に、12Vシステム用の「15A」表示のチャージコントローラーであれば、
12V×15A=180Wのソーラーパネルまで使用できるということになります。(理論値)
では、10Aのチャージコントローラーに20Wのソーラーパネルを組み合わせるとどうなるでしょうか?
20Wのソーラーパネルであれば、20W÷12V=1.67Aが最大の電流値となりますので、
最高でも5A程度のチャージコントローラーが適合するということになります。
10Aのチャージコントローラーでも間違いとは言い切れませんが、
実は、チャージコントローラーにも自己消費電力がありますので、
大きすぎると消費電力のロスが大きくなってしまいます。
そのような理由から、ソーラーパネルの発電量に見合った
チャージコントローラーをお勧めします。
※50Wパネルの場合:50W÷12V=約4.2A なので、10Aコントローラーが適合
※100Wパネルの場合:100W÷12V=約8.3A なので、15Aコントローラーが適合
このように、ソーラーパネルの発電量に見合ったチャージコントローラーを選ぶ必要があります。
チャージコントローラーの特性について
ソーラーパネルで発電された電気は、チャージコントローラーを経由してバッテリーに送られます。
その時、チャージコントローラーは何Vでバッテリーを充電しているか?ですが、
これは、バッテリー残量がどのくらいかで変わります。
一般的なチャージコントローラーの充電は、
「バルク充電」「アブソーブ充電」「フロート充電」の3段階で行われています。
バルク充電 14.2V~14.5V ※電流値は「最大」
アブソーブ充電 14.3V~14.7V ※電流値は「小容量から微弱」
フロート充電 13.6V~13.7V ※電流値は「微弱」
バッテリー残量が少ない時は「バルク充電」で行い、
バッテリー残量が増えていくと「アブソーブ充電」「フロート充電」となっていきます。
チャージコントローラーの充電は、車の充電器と同じような働きをしています。
チャージコントローラーで車のバッテリー充電
車の充電器と同じ働きができるということで、
ソーラーパネルとチャージコントローラーで車のバッテリーの充電をしてみました。
当然ですが、バッチリ充電できています。
ただし、ダッシュボードにソーラーパネルを置いて充電した場合、ガラス越しになるため、
発電量は、3割~5割位落ちてしまいます。
また、室内の気温が高くなることで発電効率も悪くなります。
使用した機材は、5Wのソーラーパネルと1Aのチャージコントローラー
あとは接続ケーブルです。
たまにしか乗らない車のバッテリーは持ちが悪いといわれます。
自然放電もありますが、家電のように微弱ではありますが待機電力も消費しているからです。
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