自作 太陽光発電に適したバッテリー

太陽光発電 自作


自作するソーラー発電は、ソーラーパネルで発電した電気をチャージコントローラーを経由して、バッテリーに貯めます。

このバッテリーは、自動車用バッテリーを思い浮かべるとわかりやすいと思います。

12Vか、直列に接続して24Vで使用するのが一般的です。

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自作 太陽光発電に適したバッテリーとは?

太陽光パネルで発電された電気をプールしておくために使用するバッテリーは、自動車用のバッテリーでも使えますが、

太陽光発電では充放電頻度が高くなる前提で設計しますので、「ディープサイクルバッテリー」という特別仕様のバッテリーを使用します。

電気自動車や住宅用などでは、リチウムイオン電池が使われていますが、非常に高価なので自作する場合、現実的ではありません。

コストパフォーマンスの高さでは、ディープイサイクルバッテリーが群を抜いています。

蓄電は、12V仕様または24V仕様(12Vを2個直列に接続)で設計されることが多く、前項で解説したチャージコントローラーも12V/24Vで設計されているものが多く出回っています。

バッテリー容量の単位は、「36Ah」「50Ah」などと表示し、12V、36A または、12V、50Aの電流を1時間取り出せるという意味です。

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バッテリーの種類

独立系の太陽光発電システムで主に採用されているバッテリーには、概ね以下のような種類のものがあります。

鉛蓄電池1=
一般的な自動車始動用バッテリー。充放電を繰り返すにはやや不向き

鉛蓄電池2=
電動カート、フォークリフト用の充放電を繰り返す仕様のバッテリー
(ディープサイクルバッテリー)

リチウムイオンバッテリー=
種類多数。現在主流になりつつある充放電用バッテリー

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー=
電動バイク、EVカーで主流となっており、完全に「今」の蓄電用バッテリーとして定着している

また、内部構造や電解液の性質にも違いがあります。

開放型=
電解液の補充が必要

シールド型=
電解液の補充は不要
※メンテナンスフリー

AGM型=
ジェル式のため補充は不要
※メンテナンスフリー

が代表的な蓄電システム用途に使われています。

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バッテリーの価格について

鉛蓄電池(自動車始動用) 安価 36Ahで4,000円程度のものもある

鉛蓄電池(ディープサイクル) やや安価 100Aで2万円位から~15万円位まである

リチウムイオンバッテリー 高価 40Ahで20万円以上は確実

リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 価格も安価になってきている  将来的に安価で流通する可能性あり

家庭用の独立系太陽光発電システム・蓄電システムでは、バッテリーの使用頻度や寿命を考えると、

やはり、鉛蓄電池(自動車始動用)か、鉛蓄電池(ディープサイクル)を選択されるのが良いと思います。

もちろん、予算が許すならリン酸鉄リチウムイオンバッテリーは良いと思います。

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バッテリーに蓄えられる容量

バッテリーの種類のところでご覧頂いたように、コストパフォーマンスの高さから、鉛電池式のディープサイクルバッテリー(密閉式・AGM式を含む)が最もおすすめな選定になると思います。

そのディープサイクルバッテリーに蓄電できる電気容量(Ah)については、下記のリストを参考にしてください。

バッテリー容量 蓄電総量 使用できる電気

10Ahバッテリー 120Wh 120Wの家電製品が1時間(実際は45~50分)

30Ahバッテリー 360Wh 40Wの液晶テレビが9時間(実際は7時間程度)

50Ahバッテリー 600Wh 300Wの中型冷蔵庫が2時間(実際は1.5時間)

100Ahバッテリー 1,200Wh 400Wのエアコンが3時間(実際は2.5時間)

※ディープサイクルバッテリーは、12Vとして表示しています。

また、充放電回数については、放電深度やバッテリー個体の品質(価格)によって変わりますので、あくまでも目安としてお考えください。

※バッテリーの選定は、用途目的に応じた「機器消費電力×使用時間」が基本となりますので、何に使うか改めてお考え下さい。

※上記バッテリーを直列に接続して24V仕様にすることにより、2倍の電気を取り出すことも可能です。

(鉛蓄電池を並列接続するには、別途考慮が必要なため、お勧めしておりません)

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バッテリーのサイズ

★ 主なバッテリーのサイズは表の通りです。

※ バッテリーは容量が大きいほど重くなります。

※ 36Ahのバッテリーが乗用車によく使われているサイズです。

※ 購入の際は、個々の製品をご確認下さい。

■ 12V 8Ah
(横幅×奥行×高さ) mm 151×65×94

重量 (kg) 約2.8

■ 12V 14Ah
(横幅×奥行×高さ) mm 151×98×93

重量 (kg) 約4.3

■ 12V 36Ah
(横幅×奥行×高さ) mm 197×130×159

重量 (kg) 約11.3

■ 12V 115Ah
(横幅×奥行×高さ) mm 330×173×240

重量 (kg) 約24

ソーラーパネルの発電量とバッテリー容量のバランスについて

例えば、120Wパネルと10Aのチャージコントローラーには、どの位の容量のバッテリーを組み合わせたら良いかですが、

1日あたりの平均日照時間を「3.5時間」とすると、120W×3.5時間=420W/日 が発電量になります。

仮にカラッポの容量50Ahバッテリーがあったとして(現実的には空のバッテリーは使用できませんが・・・)

満充電するのにどの位かかるかというと、50Ah×12V=600Wが容量なので、

600W÷420W/日≒1.42日で満充電にすることができます。(理論的には)

※ 各種損失係数を考慮していません

もっとはやく満充電にしたい時は、ソーラーパネルの発電量を上げればよいわけですが、

チャージコントローラーの最大入力電流値も大きなものに変える必要があります。

発電量とバッテリー容量のバランス

初めに、使用するソーラーパネルの発電量(W)と蓄電側となるバッテリー容量とのバランスを考えます。(※参考事例参照)

また、10W程度の発電量のソーラーパネルに対し、自己消費電力が50mA以上もあるようなチャージコントローラーを使用しますと、

折角発電した電気が自己消費電力にまわってしまい発電能力が落ちてしまいます。

※ 参考事例

ソーラーパネルの発電量に対するバッテリー容量の目安について、バッテリーがほぼ空の状態から約1週間で満充電になるケースで説明します。

※わが国における1日あたりの平均日照時間は「3.5時間」とします。(曇りや雨の日を入れた平均時間ですので、地域によって充電時間は大幅に変化します)バッテリーは12Vのものが前提です。

※本来、太陽光発電システムでは、出力補正係数を「0.85」充放電損失係数を「0.95」と規格で定めていますが、

ここではわかりにくくなりますので除外しますので、あくまでも理論値としてお考えください。

★ ソーラーパネル20Wの場合

適合するバッテリー容量は、以下の計算式から求められます。

1時間に発電される電力量(Wh)は、20Whですから、

20Wh×(3.5時間×7日)=490W(1週間の発電量)となりますので、

12Vバッテリーでは、490W÷12V=40.8Ah(バッテリー容量)となります。

但し、先にお断りしたとおり、各種損失係数を考慮していませんので、実際には30Ah程度のものが妥当でしょう。

また、充電期間(充電時間)を3日間とすると、さらに上記の半分程度(15Ah~20Ah)のバッテリーが適合することになります。

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